続いてご紹介するのは、庚申塚(こうしんづか)です。明治44年、都電のルーツである路面電車・王子電気軌道が飛鳥山~大塚間で開業した際から利用されている停留場のひとつで、古い歴史があります。

庚申塚という名前の由来は、停留場のすぐそばにある巣鴨猿田彦大神庚申堂に由来します。日本神話にも登場する猿田彦命を祀っており、ちょうど中山道と王子道が交差していた場所でもあるため、ちょっと一服できるお茶屋がたくさんあったそうです。
実は現在も「ちょっと一服」できるナイスなスポットがあります。それが、停留場の目の前にある「甘味処いっぷく亭」。あんみつ、おしるこなど文字通り甘味が充実していますが、名物は「おはぎ」。北海道産の小豆をほうじ茶で煮たりと、初代の考案した製法が今もなお引き継がれています。甘すぎないところも人気で、大きさも昔と同じ!毎日作りたての味が楽しめます。一方、現在の3代目が試行錯誤を重ねて生み出した「焼きそば」ととおはぎのセットという、ちょっと他ではない取り合わせが一番人気なのだそうです。

お腹を満たした後は、旧中山道を南へ。サウナ・お風呂好きの方には、2022年にリニューアルオープンした銭湯「巣鴨湯」がおすすめです。
「ここが銭湯!?」と思えるほど、外観も受付もスタイリッシュ。最も珍しいといえるのは、浴室が畳敷きであること!耐水性に優れた樹脂製ですべりにくく、ご高齢の方でも安心して利用できます。
サウナや湯殿はもちろん、泡風呂や寝風呂、ジェット、電気、内露天風呂なども揃っています。
一服の後の「ひとっ風呂」を浴びたら、旧中山道を南下。すると「ここってもしかして...」と思われるかもしれません。実は旧中山道は"おばあちゃんの原宿"として有名な「巣鴨地蔵通り商店街」でもあるのです。その道に面している、とげぬき地蔵尊・高岩寺にお参りしましょう。お線香を立てる大香炉や、水を掛けて洗ったところが良くなるとされる「洗い観音」などで御利益を授かりましょう。